現役エンジニアが考える、エンジニアのメリット、デメリット
こんにちは、シャリンです。
メーカー技術職である僕が、エンジニアのメリット、デメリットを紹介します。
また、転職や、新卒でエンジニアを考えている方や、仕事内容が気になる方に、実際のエンジニア事情、本音を伝えていきたいと思います。
エンジニアの仕事って?
まずはざっくりと、エンジニアの仕事(技術職)について紹介したいと思います。
主に技術職というと、メーカーの技術職・ITの技術職に分かれます。
その中で、メーカーの技術職でも研究、開発・設計、実験、品質、生産技術といった職種に分かれるのが一般的ですね。
会社によっては区分けであったり、職種が異なると思います。正直色々です。
またメーカーというと、日本で代表的なものでいうと、自動車、航空機、輸送用機器、半導体、重工業、化学材料、家電、産業用機械、電機機器、精密機器などがありますね。
結論 エンジニアのメリット・デメリット
いきなり結論ですが、以下のような内容になります。具体的な理由は、次に説明します。
メリット | |
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① | 自分の関わった製品が、世に出るやりがい |
② | 物作りの楽しさを味わえる |
③ | 専門知識を蓄積し、その道の第一人者になれる |
デメリット | |
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① | ある程度のスキル、知識を要求される |
② | 残業が多い、休出が必要になる場合がある |
③ | 技術の需要がなくなる場合がある |
④ | 経験年数が増えると、関係部門、取引先と調整事が増える |
⑤ | 費用対効果を常に考える必要がある |
メリットの理由
①自分の関わった製品が、世に出るやりがい
製品を作るなかで、担当者が関わる部分って、限られていることが多いですが、それでも自分が関わった製品が世に出ると、実感が湧きますしやりがいも感じます。
これは、メーカー技術者特有のやりがいではないでしょうか。自分の家族に、あれお父さんが作ったんだ(作ったは言い過ぎ?)と言えるのっていいと思いませんか?
②物作りの楽しさを味わえる
エンジニアを目指したいという方は、ものづくりに元々興味がある方が多いと思いますが、そういう方は当然楽しさを感じながら仕事ができると思います。それこそ、休みの日でも、好きで仕事の話をするタイプの人達もいます。
今までものづくりって関わり薄かったし、そこまで関心もない方でも、仕事を続けていくうちに、地道にやってきた業務がだんだん目に見える形で物になっていくのは魅力に感じると思います。
あとは、設計業務で製品の形状を検討する場面では、デザイナー的なセンスも問われます。不思議と本質的に無駄のない設計をすると、美しく「機能美」溢れる形状になるのです。これは、専門知識がない人でも直感的に感じると思います。この製品開発の過程が楽しかったりします。
③専門知識を蓄積し、その道の第一人者になれる
メーカーの仕事で、専門性の高い仕事についている人ほど、この傾向が高いのですが、一つ得意分野をもっていると、その分野の第一人者として、社内で一目置かれるようになります。需要のある分野であれば、論文、学会等で発表するチャンスもあります。
デメリットの理由
①ある程度のスキル、知識を要求される
新卒であっても、基礎知識までは会社では中々教えてくれません。入社後は、集合教育の後は、あってもOJTぐらいで、OJTも基礎知識まで教えていたら、会社の仕事も回らないと思います。そのフィルターが、学歴であったり、資格であったりするのですが、必要なレベルに達していないまま、部署に配属されると苦労すると思います。まぁ、少なからず分からない事は出るので、その都度勉強すればいいのですが…
②残業が多い、休出が必要になる場合がある
メーカーの技術職は残業は少なからずあると思ったほうがいいと思います。というぐらい、大半のメーカー技術職は何かしら残業が発生しています。稀に、残業がない部門や、会社を見たことがありますが、業績不振や、事業縮小の部門、退社寸前でやる気のない人といったところが多いです。
「いや!定時で帰らないのは計画的に仕事をやっていないからだ」と思う方もいるかもしれませんが、仕事の工数を考えたときに、組織の人員は若干足りないぐらい(残業が前提となっている)で組まれているんじゃないかと思います。
マネジメントをされている方は、最も色々と考えて人員・工数を考えていると思いますが、実態としてはこんな感じです。
③技術の需要がなくなる場合がある
メーカーで作る工業用製品は、需要があっての供給を行っているので、需要も社会や技術の変遷で変動します。技術革新により大きな動きがあれば需要は変動します。
また、技術競争の結果、企業が事業の取捨選択をすることもあります。日本の家電メーカーが、ここまで海外勢にやられるようになるとは、昔は信じられなかったと思います。
④経験年数が増えると、関係部門、取引先と調整事が増える
これは、人付き合いがストレスで、技術に関わる仕事に没頭したい方にとっては残念かもしれませんが、メーカーの調整事は結構多いです。僕は、特に関係部門との調整が大変だと感じます。お互いに対等な立場が故に、中々折り合いをつけれず、不毛な協議をすることも多いからです。どっちでやっても良い内容をどちらでやるか、という協議で揉めることもあります。組織での立ち回り方が問われますね。
取引先との調整事も、お互いの思惑があるので、スムーズにいかない事もあります。
調整事が嫌な方は、研究職や専門的な仕事に就く選択肢もありますが、大学院卒の方がメインで、狭き門という傾向です。
⑤費用対効果、日程、品質を常に考える必要がある
工業用製品なので当然ですが、コスト、日程、品質のバランスを常に考えて製品を作る必要があります。この日程で、このコストで、この品質が出せるかということを考えないといけないです。
僕の経験で、社内に形状的なこだわりが強い方がいて、日程度外視だったのですが、「僕らは芸術品を作っている訳ではないんですよ、工業用製品を作っているんです。」という話をしました。
会社として利益を出さないといけないので、バランスが大事ということですね。
まとめ
エンジニアの仕事には、メリット・デメリットがあり、これからエンジニアを目指す方は、自分にあった仕事なのか、自己分析をしっかりして欲しいです。
あと、僕が思う大事な事は「自分が仕事で何がモチベーションになるか」だと思います。給料面では、高収入を得られる就職先はほんの一部だと思いますし、残業もあり、仕事内容も楽ではないので、せめて「やりがい」が仕事で得られると、就職で失敗しないのではないでしょうか。
僕は、エンジニアの仕事は好きで、やりがいも感じているので自分にあっているんだと感じます。他業種から転職を考えている方にとっても、エンジニアの魅力が伝わると嬉しいです。