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WiFi / Bluetoothが繋がらない、切れる症状の対処方法

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こんにちは、シャリン(@sharin0gan)です。

WiFiの回線が一時的に途切れて通信不調になる事がありませんか?
また、ワイヤレスのイヤホンやキーボードが繋がらない、音や操作が飛び飛びになる悩みはないでしょうか?

それらの原因は「電波干渉」の可能性が高いです。電波干渉は近い場所で、同じ帯域の通信を使用すると発生します。

年々Bluetoothや、WiFiの通信規格を使用した製品が増えているため、影響が出やすくなっています。

今回はそんな無線通信でお悩みの方に、「WiFi/Bluetoothが繋がらない、切れる症状の対処方法」について紹介したいと思います。



結論:WiFi / Bluetoothが繋がらない、切れる症状の対処方法

1. 通信端末を電子レンジ等の電磁波を発生する家電から離す

2. WiFiルーターを5GHzへ切替

3. 無線チャンネルを変える


1.通信端末を電子レンジ等の電磁波を発生する家電から離す

家電製品が使う周波数帯域は、WiFi/Bluetoothと同じ帯域を使用するため、家電が発する電磁波が干渉し悪影響となります。

電子レンジ、IHヒーター等の強力な電磁波を発する家電からはなるべく離しましょう。


電子レンジは電磁波で水分を振動させ、加熱する仕組み。本体から強力な電磁波が多少漏れるため、影響が大きいです。


2. WiFiルーターを5GHzへ切替

同じ周波数帯域に複数の無線電波があると、無線同士がぶつかりあうことで速度が低下します。

WiFIは、5GHz周波数帯域を使用する無線電波が少ないため、電波干渉しにくくなります。

Bluetoothは、2.4GHz帯域しか使用できませんが、2.4GHzからWiFiの無線電波がいなくなることで、電波干渉しにくくなります。

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5GHzの通信を使用するには、5GHz帯域にルーターが対応している事が必要なので注意してください。

ルーターが対応している周波数は、本体側面か背面に貼られた


3. 無線チャンネルを変える

 2.4GHz帯の無線通信は一般的に13チャンネルあり、 チャンネル別に使用する帯域を分けていますが、チャンネル同士が近づくと電波干渉が発生します。

チャンネル選択を自動にできる場合、使用状況に応じて適切なチャンネルが選択されるため、電波干渉を減らすことができます。


ラジオと同じ様に、使用する帯域同士が近いと、電波干渉が発生します。 


2.4GHz帯のチャンネル数13に対して、電波干渉を避けるため一定の周波数の間隔を空ける必要があり、実際に使用出来るチャンネル数は、3チャンネル程度です。

5GHzでも同様にチャンネルがあり、19チャンネルありますが、帯域が広いためそれぞれが独立しており、使用出来るチャンネル数が多いです。


WiFi / Bluetoothの使い分けについて

生活の中で当たり前の用にWiFi/Bluetoothを使用していても、その中身についてはさっぱりという方が大半だと思います。


一般の方向けに、主な特徴や仕組みを紹介します。


WiFiはワイヤレスのローカルエリアネットワーク

WiFiは、パソコン、スマートフォン、ゲーム機といったインターネット接続に対応する機器を、ワイヤレス接続でインターネットに繋ぐ技術です。

各機器とWiFI通信を行い、インターネット接続を中継するためのWiFiルーターと呼ばれる親機が必要になります。

複数機器のデータを共有し、パソコンのデータを、テレビで視聴するといった連携をすることも出来ます。

Bluetoothは1対1の通信、消費電力が少ないことが特徴!

Bluetoothは一対一を想定した無線規格。イヤホンやマウス、スマートフォンなどで広く使われています。

WiFiと比べて通信速度が遅くと通信距離が短いですが、消費電力が少ない事が特徴で、そのため小型電子機器の短距離通信に使用される無線規格です。

Bluetooth WiFi
通信速度 × 遅い ○ 早い
通信距離 × 短い ○ 長い
消費電力 ○ 少ない × 多い


場所によって、使用出来る周波数帯は異なる

周波数帯について、WiFiは「2.4GHz帯」「5GHz帯」、Bluetoothは「2.4GHz帯」を使用します。

家電製品も2.4GHzを使用するため、近くで使用すると電波干渉がある事を、先ほど説明しました。

5GHzは家庭内ではWiFiのみ使用する帯域のため、電波干渉が発生しにくい特徴があります。

これらは、電波法で使用出来る帯域が定められており、民間人が使用出来るのは、屋内では「2.4GHz帯」「5GHz帯」、屋外では原則「2.4GHz帯」のみとなっています。

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屋外で使用出来るのは2.4GHzのみ、満員電車でBluetoothイヤホンが途切れやすいのは、大勢の人が同時に使用する中で空いた帯域が見つからないためですね 


「2.4GHz」「5GHz」のメリット・デメリット

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無線通信に使用される「2.4GHz」「5GHz」について、5GHzの方が電波干渉がなく、回線速度が早いことを説明しました。


「回線速度なら5GHzを使用すればいいんじゃない?」となりそうですが、デメリットもあります。


5GHzの電波は直線的に飛ぶ性質があり、障害物があると回り込まないため、電波が弱くなる特徴があります。 また、電波が届く距離が短いため、遠い場所の使用には向いていません。

例えば2階建ての家では、1階のルーターの無線LANが、2階では回線速度がかなり落ちていることが良くあります。

2階建ての家のWiFi通信速度の改善方法は、こちらの記事でも紹介しているので、参考にしてみてください。 sharin.shop

2.4GHzはその反対で、障害物があっても回り込んで電波が飛び、通信距離も長い事が特徴です。


二階建ての家庭で使用する場合、部屋によっては2.4GHzの方が適している場合もあります。

どうしても困った時はこのルーター

WiFi通信速度を上げるために5GHzを使用したいけどルーターのある場所が遠い場合や、 WiFiを利用する端末が多いため複数の電波帯域を同時に利用したい場合は、ASUSのルーター「TUF-AX3000」がオススメです。

2.4GHzと5GHzの同時通信に対応したデュアルバンドで、アンテナ4本(5GHz用に2本、2.4GHzに2本)で高速な通信速度のルーターになります。

実売価格2万円弱で比較的高額ですが、ハイエンドのルーター相当の機能をもった高コスパのモデルです。

僕も使用していますが、1台で家中にWiFiの電波が届きます! 


まとめ

今回の記事では、「WiFi/Bluetoothが繋がらない、切れる症状の対処方法」について紹介しました。

1. 電子レンジ等の電磁波を発生する家電から離す

2. WiFiルーターを5GHzへ切替

3. 無線チャンネルを変える

無線通信の電波不良で困った場合、今回紹介した3つの対処法が有効ですが、それでも特にアパート住まいの方は、隣人の電波が干渉する事があります。

そういった場合は、あえて有線の製品を使用する事も検討してみてください。

それでは最後まで読んで頂きありがとうございました。シャリン(@sharin0gan)でした。